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[ロイター]今回ロイターが入手した通関情報は、ある通商データ提供企業のもので、これ以外のふたつのデータ提供会社のものと照合した。データは、政府などの複数の税関部門から集められた荷積証明や送り状といった輸送や通関の書類に基づいている。これにより、2022年2月24日にロシアがウクライナに侵攻して以降、ロシアが一方的に独立を承認して支配する地域と中国の貿易を示す初めてと言っていい証拠が得られた。

   取引を行った中国企業は衢州Novaで、昨年10月8日から今年3月24日までの間に、デバルツェフスキ冶金エンジニアリング工場から3220トン(740万ドル相当)の銅合金を輸入した。銅合金はロシア南部ノヴォロシスクの港から運び出された。この工場は鉄冶金、鉱業、セメント工場向けの装置や部品の製造に特化しており、製鉄や鋳造の設備も持っている。ロシアの国税当局に登録されたのは昨年12月のため、まだ収支報告は出されておらず、工場の経営状態を示すデータは得られなかった。

   中国はロシアとの商取引にいかなる規制も設けていないが、アメリカは自国の導入した制裁に違反した企業は世界中どこの国であってもブラックリストに載せると警告している。中国に対しても、アメリカの輸出規制に該当する物品をロシアに供給しないよう求めている。

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