カナダのアルバータ州で約7500万年前に生息していた肉食恐竜ゴルゴサウルスの幼体が、シチペスと呼ばれる小さな恐竜を捕食する様子 (C)Reuters/Julius Csotonyi and Royal Tyrrell Museum of Palaeontology

[ロイター]ティラノザウルス科の恐竜ゴルゴサウルスの子供は、自分の食事の好みをよく理解していたのだろう。ゴルゴサウルスの幼体は約7500万年前のカナダのアルバータ州で、シチペスという羽毛のある小型草食恐竜の1歳に満たない幼体を狩っていた。

 ゴルゴサウルスの身の周りには獲物が豊富にあったため、好きな食べ物だけを食べることができた。非力なシチペスを解体し、肉付きの良い後肢だけを丸呑みにし、他の部分は手をつけなかった。

 12月8日に学術誌『Science Advances』に掲載された論文では、体長約4.5メートル、推定年齢5〜7歳のゴルゴサウルス幼体の化石が見つかったと発表された。驚くべきことに、胃の内容物が残っており、最後の食事が明らかになった。

 ゴルゴサウルスや、その数百万年後に生きたティラノサウルスは、肉食恐竜のティラノサウルス科に属する。今回発見された化石は、ティラノサウルス科の生態を理解する手掛かりとなり、ティラノサウルス科の捕食戦略や獲物が、成長するにつれて劇的に変化したことを示している。胃の中に獲物が残っているティラノサウルス科の骨格が見つかるのは、今回が初となった。

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