NATOの中でも特に対ロ姿勢が強硬なバルト諸国から事務総長を出すことの是非も焦点に[バルト協力の会談後、記者会見に臨むエストニアのカッラス首相(右)とラトビアのカリンシュ首相=当時=(左)=2023年2月3日、エストニア・タリン](C)EPA=時事

 2024年10月に任期満了を迎えるNATO(北大西洋条約機構)事務総長の後任を目指して、2024年2月7日現在、3人の政治家が公式に関心を表明している。そのうち、オランダ首相のマルク・ルッテ氏(56歳)については本命視されて本邦でも多くの関心が向けられているが、対抗馬のエストニアのカヤ・カッラス氏(46歳、Kaja Kallas以下:カッラス)とラトビアのクリシュヤーニス・カリンシュ氏(59歳、Krišjānis Kariņš以下カリンシュ)については日本であまり知られていない。本稿ではこの2人が、どのような政治家であるか紹介し、立候補に対する国内外の評価がどのようなものか解説する。最後に、もしも2人のうちいずれかががNATO事務総長になった場合には、どのようなインパクトが想定されるのかということについても試論を添える。

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