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投稿者:imomushi2017年01月24日22時13分
自衛隊の成り立ち、および、その前身の一端を、現場に身を置いた方の眼を通して顧みた記事として、興味深く読みました。

貴文中に「野村元大将」の記述がありますが、これは「野村直邦元海軍大将」のことでしょうか? (他の方は姓と名が記されておりますが) そうであるならば、日独伊三国同盟の軍事委員として昭和15年にドイツに派遣され、昭和18年、ドイツのUボートで帰朝された方ということになります。

冨澤様が米軍払い下げの戦車に乗っておられた頃、自分は、戦車(特車)に搭載する基線長1メートルの測距儀(これは海軍の用語、陸軍では測遠機)を造っていた者です。時は流れ、やがてレーザーが実用化され、レーザー測距の車長潜となるのですが、新しい技術が実用化されると、今まで「基礎」と考えられていた「原理」が、ガラっと他の「原理」に置き換わるのだと実感したことを思い出します。
昭和20年の敗戦とともに、兵器類の製造は無くなったと思っておりましたが、昭和30年前後から測距儀や潜望鏡などが復活し、対潜哨戒機に搭載する偏流計なども作りました。(機密に属する可能性があり、あまり書けないが、GPSの時代から見れば古くて問題ないと思う)

今にして思うに、あの頃、自衛隊を創設しておいたことは日本にとって幸運であったと思います。今頃になって中国や北朝鮮の本性に気付き「自衛隊でも作ろうか?」などと一念発起しても手遅れだったでしょう。中国は日本の領土・領海・領空を取り放題。北朝鮮は日本人を拉致し放題。

大江健三郎氏は「防大生は我ら若者世代の恥辱である」と宣うたそうですが、今も「自衛隊は我ら耄碌世代の恥辱である」と寝言でも言っているのだろうか? ならば、お似合いの四文字熟語として「空理空論・自然淘汰(または空中分解)」はどうでしょう。
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投稿者:maruma2017年03月18日14時13分
大江健三郎の本は、私も学生時代から書店でよく手に取り(特徴的な新潮文庫の表紙の雰囲気はよく覚えています)買ったこともあったかも知れませんが、分かりにくくてほとんど読めなかったですね。
まあ、難解なものを読みたい時期でしたから雰囲気だけでよかったんですけれど。
素人ながら、ノーベル賞も平和賞とか文学賞は、政治的過ぎてあまり本来の価値はないと思います。

冨澤さんの文章のなかで言及されている、林敬三氏など、後世では忘れられた方で立派な方々のエピソードは、伺っていて襟を正さねばと思ってしまいます。
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投稿者:naturalist2017年03月18日22時09分
富沢氏はこの記事の末尾で「自衛隊の統合が世界の有志連合に適合しつつ更に発展することを期待している」と記しています。先日Robert DUJARRIC氏の「日本再軍備の神話」という英語の講演を聞いてきました。要は、最近の安倍政権下の安全保障改革は大したことがない。日本の安保の支出は一人当たりGDPに対して低い水準にあり、自衛隊は世界の安全保障においてリスクを取らない。トランプ氏がアメリカ大統領になった今日本の安保政策は大幅な変革を迫られるであろうというものでした。アメリカ人が少なからず参加していましたが、大方同意していました。日本はアメリカの傘の下で安穏としすぎたのでしょうか?日本が安保において自立するには時間が必要です。アメリカに協力しつつ世界の有志連合に適合しつつ更に発展していく道を歩むべきなのでしょうか?
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投稿者:imomushi2017年03月18日09時28分
「大江健三郎」氏に関し、面白い世評を目にしましたので、ご紹介まで:

池上彰/竹内政明(*1)著『書く力』(朝日新聞刊)に以下の会話がありました。

池上彰氏: あまり表だっては言われていませんけど、長らく日本の代表的な作家として活躍し、ノーベル文学賞も取っている大江健三郎さんの文章は、ちょっとどうでしょうか。なぜわざわざもってまわった書き方をして、わかりにくい文章にしているのかが、どんなに読み込んでみてもそれが見えてこない。私からすると「自分に酔っているだけ」のような気がしてしまうんです。(略) 文章については悪文と言わざるを得ないと思っているんです。
竹内政明氏: 奇遇ですね。大きな声では言えませんが、大江健三郎さんについては、私も似たような感想を持っています。まあ、新聞のコラム書きごときがノーベル賞作家の文章をとやかく言えません。ただ、「人に言わせる」というズルい手はあります。
として竹内氏は故青木雨彦氏のエッセー集『夜間飛行――ミステリについての独断と偏見』(講談社)から、「世の“恥ずかしい人”」を引いております。
雨彦氏曰く:<大江健三郎サンも恥ずかしい。大江サンの場合は、わかりきったことをわかりにくく書いているのが恥ずかしい>。

世の識者から、こんな風に見られているとは。

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*1 池上彰氏:紹介するまでもなく有名人。かつて、フォーサイトセミナーで講演したことがある(2005年)。
竹内政明氏:読売新聞朝刊のコラム「編集手帳」担当。・・・自分がまだ電車通勤していた頃、高校の通学生も多く、その中の一人が、切り抜いた「編集手帳」をノートに貼り、熱心に読んでいる姿を目にした。今より活字のサイズが小さく、横長の時代であった。もう社会に出ているかな。
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投稿者:imomushi2017年03月18日22時47分
前にも書きましたが、現自衛隊の基礎をあの時点で発足させたことは、日本にとって非常に幸運であったと思います。

何よりも、経験を積み、それが単なる学問としての知識ではなく、実戦を通した体験に基づく「身に付いた知識・技術・技能」を、熱意をもって継承できる人材がいたということが、一番の幸運と思います。

これが20年遅れたら、伝承が途切れてしまったのではないかと思います。間に合った、という感慨です。

「太平洋戦争の責任は、すべて軍部にあり、私たちは被害者である。二度と戦争させない為に、戦前の歴史および元軍人の言説をすべて否定しよう」という立場の人からみれば、上のような思考を毛嫌いするでしょう。大江健三郎氏もそのタイプの一人。

定められた結論に沿って歴史を読むのではなく、多様な事実をありのままに見る眼で歴史を振り返ることのできる若い人もでてくると思います。
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投稿者:kinoppy272017年01月27日16時09分
「軍事」を日本人は語らないと、海外に行くと、しばしば
指摘されます。中国人民解放軍の若手からは、「隠さないで」と
立食パーテイーで言われて、苦笑した思い出もあります。
 我々日本人は、「軍事」を語る事ができないのですね。
「冨澤」さんからも、多くを学びたいものです。