東シナ海で米中の無人機がスパイ戦へ――「実効支配」の裏をかく中国情報工作
2013年10月18日
突然のことだった。ことし9月9日、航空自衛隊のレーダーが尖閣諸島の沖合で航空機を感知、空自のF15戦闘機が緊急発進(スクランブル)し、操縦席のない異様な機体を発見、写真撮影したところ、しばらくして中国本土に向けて飛び去った。
防衛省統合幕僚監部はその事実を発表したが、東シナ海に姿を現した中国軍の無人機を確認したのは初めてのことだった。
中国国防省は同日「中国軍はこのほど東シナ海で定例の訓練を実施した」と誇らしげに発表、事実上無人機の飛行を認めた。
その前日8日には、中国軍のH6爆撃機2機が沖縄本島と宮古島の間を通過し、東シナ海と太平洋を往復飛行したことを初確認した。他方、中国海警局の「海警」4隻はなお尖閣諸島沖の接続水域の航行を続けており、中国側は「尖閣諸島国有化1年」に合わせて、明らかに日本の尖閣諸島実効支配に挑戦していることを印象付けた形だ。
日米情報緊密化の課題
だが実は、中国無人機の東シナ海飛行は過去にも目撃されていた、と共同通信が伝えている。
今回は写真撮影ができたため防衛省は公表したが、中国軍は以前から尖閣諸島付近で無人機を飛行させていた可能性が大きい。
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