【月】中東通信、軍事、憲法改正、イスラーム国

執筆者:フォーサイト編集部2016年11月7日

先週末から今日にかけて、池内恵さんの「中東通信」に新エントリが続々です。

「中東地域政治の構造変動――アジ研セミナーの覚書(1)日々に受ける研究上の刺激を『つぶやく』試み」:「会場にはフォーサイトの安河内編集長も来てくれたのだが、そこで一つの提案を受けた。このセミナーでは、私はモデレーターとして、イラン、トルコ、サウジアラビアの専門家による講演を聴いた上で、会場から質問シートで集められた質問を集約して、コメントしつつ質問をしたのだが、その内容を中心に、「中東通信」に書いてみたらどうか、という提案である。」

「中東地域政治の構造変動――アジ研セミナーの覚書(2)三つの地域大国」:セミナーで取り上げられた大国はイラン・トルコ・サウジの3か国。エジプトは重要なアクターではなくなり、パレスチナ問題も後景に退いてます。《「パレスチナ問題」とはアラブ民族主義の主導権を争う諸国・諸勢力の駆使する道具であったことが、いよいよ露わになってしまったからである。》

「中東地域政治の構造変動――アジ研セミナーの覚書(3)最大の懸案はトルコの不透明感」:《シリア内戦やイラクの混乱、「イスラーム国」の出現と、それに対する掃討作戦の過程でのクルド勢力の台頭などは、結局それがシリアやイラクだけでなくトルコの内部に波及した時に、EUへの影響なども含め、重大な帰結を伴う。「本丸」としてのトルコへの関心が、聴衆の間に高まっている点が興味深かった。近年の中東地域政治の変動について報道や論評が積み重なる中で、聴衆の間にも中東の地域国際政治と地政学について、一定の「土地勘」が育ってきているのだろうか。》

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