就任直後の1月21日、CIA本部を訪れた時は威勢が良かったが (c)AFP=時事

 昨年の米大統領選挙中、ロシアから米民主党全国委員会などへのサイバー攻撃を次々成功させたロシア連邦保安局(FSB)のサイバー担当者たち。さぞかし達成感に浸っているだろう、と考えるのは「間違いだ」とロシア情勢に詳しいエミリー・タムキン氏が1月13日付の米外交誌『フォーリン・ポリシー』電子版に書いている。

 実際は、全く逆にFSB情報セキュリティセンター長のアンドレイ・ゲラシモフ氏は近く解任の見通しだというのだ。

 いや、それにとどまらなかった。ゲラシモフ氏の部下らが次々と逮捕され、大物の元FSB高官が変死を遂げる、といった奇怪な事態が起きていることが西側メディアでも伝えられている。

FSB幹部に「国家反逆罪」

 昨年12月以降、逮捕されたのは、FSB情報セキュリティセンター(TsIB)の副センター長、セルゲイ・ミハイロフ大佐とその部下のドミトリー・ドクチャエフ少佐らだとロシアの独立系メディアが報じていた。

 罪名は「国家反逆罪」。米紙『ニューヨーク・タイムズ』によると、ソ連崩壊後FSB内で国家反逆罪で逮捕された最も地位が高い人物といわれる。

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