カタールがイランに大使を復帰させる

執筆者:池内恵2017年8月24日

8月23日、カタールが召喚していた駐イラン大使をテヘランに復帰させる方針を発表し、外交関係の回復に踏み切ることが明らかになった。

"Qatar says its ambassador to return to Iran: foreign ministry," Reuters, August 24, 2017.

2016年1月初頭に勃発したサウジとイランの外交紛争では、カタールはサウジに追随して駐テヘランの大使を召喚していた。

しかし今年6月に決定的になったサウジ・UAEとカタールとの対立が続く中で、カタールは徐々にイランへの接近を進めている。

サウジ主導の対カタール禁輸への代替製品の供給などで、イランのカタールへの影響力は増している。カタールがサウジの対イラン包囲網から抜けてイランへと走るとなると、いっそう湾岸地域でのイランの台頭が印象付けられかねない。

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