パパドプロス元トランプ選対外交顧問の供述は、あまりにも興味深いものだった (C)AFP=時事

 

 大統領選挙中のトランプ陣営とロシアの「共謀」の有無を捜査するロバート・モラー特別検察官。これまで4人を起訴、このうち陣営の元外交顧問ジョージ・パパドプロスと前大統領補佐官マイケル・フリンの両被告(以下肩書き略)は司法取引に応じており、「ロシア疑惑」の全貌が徐々に解明されつつある。

 中でも注目されるのは、ロシア情報機関がトランプ陣営幹部らを抱き込んで「スパイ大作戦」を展開していた事実だ。しかも、その人脈は欧州連合(EU)からの離脱を決めた英国のBREXIT支持派にまでつながっていることが明らかになった。

プーチンの姪?

 これまでに特別検察官事務所が公表した文書の中で、最も興味深いのは、パパドプロスの自供内容をまとめた「犯罪事実供述調書」だろう。得体の知れない「教授」や偽者の「プーチンロシア大統領の姪」が登場し、スパイ戦争の想像をかき立てる。

 パパドプロス被告が今年1月27日に連邦捜査局(FBI)の取り調べを受けた際の証言内容が事実に反し偽証にあたることを証明した文書だ。もちろんトランプ大統領のロシア疑惑への関与の可能性などには全く触れていない。しかし、ロシア情報機関、恐らく連邦保安局(FSB)の暗躍ぶりを示す内容となっている。

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