与野党とも議員たちはすでに気もそぞろか……(C)AFP=時事

 

【ワシントン発】 約1カ月前、本欄に「『2018年中間選挙』に向けた与党・共和党の『不安要因』」と題して寄稿した(2017年12月22日)。共和党が議席を減少させている事実や歴代大統領の支持率と議席数減少の相関関係などを紹介し、今年11月に実施されるドナルド・トランプ氏の大統領就任後初めての中間選挙について、昨年末時点での展望を行った。本稿では、同時に行われる上院議員選挙に焦点を当てて取り上げたい。

改選議席数での共和党優位

 11月に改選期を迎えるのは、上院議員33名とミネソタ州選出上院議員補欠選挙である。セクハラ疑惑で1月2日に辞任したアル・フランケン上院議員(民主党)の後任としてマーク・デイトン・ミネソタ州知事が指名し、副知事から就任したティナ・スミス上院議員も改選対象となる。党派別の内訳では、バーニー・サンダース(バーモント州選出)、アンガス・キング(メイン州選出)の両無所属議員を含む民主党系会派が26名、共和党会派8名となっており、中間選挙の上院議員選挙は野党・民主党にとっては圧倒的に「守り」の選挙となる。

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