EV(電気自動車)は石油需要に多大な影響を及ぼすが……

 

「石油需要ピーク」が2030年代後半に訪れることを英エネルギー大手「BP」が初めて認めた! それも「BP Energy Outlook 2018 edition」(BP長期予測2018)の「メイン・シナリオ」として、である。

 当該「長期予測」作成の総責任者であるスペンサー・デール氏は2018年1月17日、共著だが『石油需要ピークと長期石油価格(Peak Oil Demand and Long-Run Oil Prices)』という論文を発表し、需要ピークは「『いつ』迎えるのか、というのが議論の焦点となっているが、それは誤誘導(misguide)するものだ」、「『欠乏の時代(age of scarce)』から『余剰の時代(age of abundance)』へのパラダイム・シフト」こそが「需要ピーク論」にとって大事な点だと指摘している(2018年1月23日「『欠乏から余剰』の原油価格を左右する『需要ピーク』と『社会コスト』」参照)。

 そのデール氏率いるBPの調査チームが、2040年までを見据えた「BP長期予測2018」の「メイン・シナリオ」として、2030年代後半には「需要ピーク」を迎えると発表したのだ。

記事全文を印刷するには、会員登録が必要になります。