ロシア系マフィアの主要メンバーだとされる、国際ボクシング連盟のラヒモフ会長代行(『CRIMERUSSIA』HPより)

 

 不祥事が相次ぎ表面化して辞任した日本ボクシング連盟の山根明会長(78)。辞任声明の最後に、「選手の皆さん、将来、東京オリンピックに参加できなくても、その次のオリンピックもあります」と言った。

 この言葉に首をひねった人が多々いた。東京五輪参加の可否と会長の辞任にどんな関係があるのか、まったく意味不明だった。

 実は、日本ではあまり知られていないが、東京五輪でのボクシング開催が危ぶまれている。東京五輪でボクシング種目が除外された場合、誰も参加できない。だから、山根氏はそんな発言をしたのだろう。

 国際ボクシング連盟(AIBA)は、財務問題や審判選任問題、内紛など問題が山積。さらに現在の会長代行は、米政府によってロシア系マフィアの幹部として金融制裁の対象に指定されている。

 トーマス・バッハ国際オリンピック委員会(IOC)会長が、IOCとして「東京五輪種目からボクシングを除外する権限を保持する」とローザンヌで記者団に発言するほどの事態に陥っているのだ。

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