こうしたガスの「フレア」に対する規制は強まらないのか?(C)AFP=時事

 

 2019年の原油価格に大きな影響を与える要因の1つとして、筆者は「シェールオイルの生産動向」があると考えている(2019年1月7日「2019年原油価格:2018年『見誤り』から分析する『シェール』『先物』動向」参照)。

 中でも米国シェールオイル生産の約半分を占めているパーミアン陸盆(石油開発における「Basin」は、地下構造が「盆地」になっている地域を指すもので、地上における「盆地」との誤解を避けるために「陸盆」の訳語を使用する。なお、海域におけるものは「海盆」と訳す)の動向が重要だ。

 よく「木を見て、森を見ず」というが、「木を見ず、森を見た」つもりになる過ちを犯しがちな時代環境にあることも冷静に認識すべきだろう。複雑化、細分化し、情報が溢れかえっている現代においては、誰もがレオナルド・ダ・ビンチにはなれないと諦念し、自らの得意分野に絞って「木を見て、森を見て、ふたたび木を見る」姿勢が必要ではないだろうか。

 と、自らに言い聞かせ、パーミアンにおけるシェールオイルの生産動向を見るためには、随伴生産される天然ガスの動向にも注意を払う必要があることに思いを馳せている。

記事全文を印刷するには、会員登録が必要になります。