インタビューを受ける「シェブロン」のJeff Gustavso(『Houston Chronicle』の当該ページ

 

 今日に繋がる事業としての石油開発が米国ペンシルバニア州タイタスビルで始まって、今年で160年になる。

 米国をふたたび石油純輸出国に変えるシェール革命が始まってからは、31年目だ。

 この歴史を長いと言うか、短いと言うか。

 いずれにせよ、時代を超えて、今も生きる石油開発事業のキーワードは「秘密主義」だ。

 石油開発事業に携わった経験のある人には常識なのだが、おおよそすべての事柄は「秘密保持契約」によって縛られている。会社と従業員の間もそうだし、提携している会社同士の間でも同じだ。

 したがって、外部の人たちが知り得ることはきわめて限られたものでしかない。

 その意味で、石油開発会社の幹部が外部に向かってする発言は、きわめて重要な情報源となる。ほとんどが業界では常識になっているような情報でも、当事者が語ることで外部の人間とも「事実」を共有することになるからだ。

 本欄で前回、米シェール生産の中心地であるパーミアン地域で、「フレア(保安上の理由で、石油に随伴して生産される余剰なガスを大気中で燃やすこと)」の量が増えているという『フィナンシャル・タイムズ』(FT)の記事を紹介した(「『環境保護』は『シェールオイル増産』に歯止めをかけるか」2019年1月8日)。その実態について、米大手国際石油「シェブロン」のシェール事業責任者がインタビューで語っている記事に遭遇したので紹介しておきたい。

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