共和党は「アラバマの悪夢」を回避できるか

執筆者:足立正彦2019年6月5日
ムーア氏の「悪夢」を止められるか(C)AFP=時事

 

【ワシントン発】 2020年11月には大統領選挙とともに連邦議員選挙も同時に実施され、連邦上院議員については定数100名の約3分の1が改選期を迎えることになる。このうち、与党・共和党が最も議席奪還の可能性が高いと見られているのが、深南部のアラバマ州選出上院議員選挙である。

 2021年1月に召集される第117議会(〜2023年1月)でも、共和党が第116議会(2019年1月〜2021年1月)に引き続き多数党の立場を維持するためにも絶対に議席を奪還しなければならない選挙区が、アラバマ州なのである。

 ジェフ・セッションズ上院議員(共和党、アラバマ州)がトランプ政権の司法長官に指名されたことにより、空席となっていたアラバマ州選出連邦上院議員の補欠選挙が実施されたのは2017年12月であった。そして同補欠選挙で勝利したのがダグ・ジョーンズ民主党候補であり、現在、セッションズ氏の残り任期を務めており、2020年の選挙で勝利し、自らの6年間の任期を確保することを目指している(「アラバマ州選出上院議員補欠選挙」で考えるべき共和党の「教訓」2017年12月18日)。

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