英語版の『YOTSUBA&!(よつばと!)』(筆者提供、以下同)

 

 「日本人なのに、『NARUTO』も『BLEACH』も読んでないの!?」

 ロンドンに駐在していたころ、旅行でパリに向かうユーロスターで隣り合ったパリジェンヌと雑談していたら、軽い非難まじりでこんなことを言われたことがある。パリ北駅に着くと、20代と思しきその女性を出迎えた髭面の友人は、『ドラゴンボール』の「亀」印入りの道着を着ていた……。

海外で高まるMANGAの存在感

 大英博物館で開催中の「The Citi exhibition Manga」が話題になり、海外で日本のMANGAの存在感の大きさが再認識されている。私は現地の書店をのぞくことを海外旅行の楽しみの1つにしている。欧州各国では、少し大きな書店には、たいてい日本の漫画のコーナーがあった。何人か、MANGAを「原書」で読むために日本語を勉強してるという若者に会ったこともある。冒頭のパリジェンヌも、「原書」が読める特権があるのに傑作を放置するとは信じられない、というニュアンスであきれ顔だった。

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