「OPEC総会」「プラス」で決まるのは「減産維持」か「減産増」か
2019年12月4日

王族、しかも国王の息子でありながらエネルギー大臣という極めて異例の責務を負うABS王子(C)AFP=時事
早いもので、もう師走だ。
編集部から催促はまだないが、そろそろ「2020年の原油価格予想」の勉強を始めなければならない。毎年の「期末試験」のような本欄における原油価格予想も、今回で6年目になる。
当初は「油価予想」は「神の御業」だとして具体的数字を挙げることを避けていたのだが、『原油暴落の謎を解く』(文春新書、2016年6月)を書くための勉強を通じて一定の「視座」を確保したため、大胆に予想するようになってしまった。
2019年は「WTI価格、50~65ドル」と予想し、読み通りの展開だった。いや、まだ1カ月あるが、基調に大きな変化はないだろう。
ご興味のある方は、本欄『2019年原油価格:2018年「見誤り」から分析する「シェール」「先物」動向』(2019年1月7日)を読み返していただきたい。
現時点で2020年の原油価格動向に大きな影響を与えるのは、12月5日に予定されている「OPEC」(石油輸出国機構)総会と、翌6日の、ロシア等非OPEC産油国を交えての、いわゆる「OPECプラス」の石油大臣会合だ。
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