「アラビア石油」興亡の歴史の「誤解」を解く
2020年2月19日

ようやく動き出した「カフジ油田」(「シェブロン」HPより)
期待・希望を込めて本欄に『アラビア太郎「日の丸油田」に復活の兆し!』(2018年9月14日)を書いてから、早いもので1年5カ月が経過した。
ようやく、昨年末に両国が合意し(『ロイター』2019年12月25日「サウジとクウェート、中立地帯での原油生産再開で合意」)、サウジアラビア(以下、サウジ)とクウェートの中立地帯沖合にあるカフジ油田も「試験生産を開始する」ことになった(『ロイター』2020年2月17日1:12am、「Kuwait, Saudi Arabia start to trial oil pumping from divided zone: Kuwait minister」)。
年末までにはフル生産(合計日量約50万バレル=BD)を実現できそうだという。
誰に対してか分からぬが、「ご同慶の至りです」と申し上げたい気分だ。
前出の拙稿の中で、筆者はこう書いた。
〈カフジ油田は沖合油田だが、中立地帯の陸上にはワフラ油田がある。これは米「シェブロン」がサウジ側の利権を今も保有している油田である。
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