第11回会合の内容を伝える「OPEC」のHP
 

 注目されていた「OPEC(石油輸出国機構)プラス」第11回閣僚会合は、4月12日に合意された史上最大、史上最長の「協調減産」を若干強化することで6月6日に合意した。

 だが、5~6月の減産幅を3カ月間延長するものと見られていたのだが、今回は7月だけ1カ月間の延長に留まった。どうやらロシアの言い分が通ったようだ。

 会合前にWTIが40ドル近くにまでほぼ一本調子で上昇してきた油価は、週明け後どのような展開になるのだろうか?

 筆者は、依然として、石油市場は「小さな希望、大きな不安」のただ中にいるという状況は不変だと見ている(2020年5月25日『「小さな希望」と「大きな不安」の狭間で揺れる石油市場』)。

 まず油価動向をレビューしてみよう。

「NYMEX」(New York Mercantile)史上、初めて「マイナス価格」でWTIが取引された4月20日から振り返ると、翌4月21日は10.01ドルの終値(以下、同)で、5月4日になって初めて20ドル台を回復した(20.39ドル)。

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