力強く語った(C)AFP=時事
 

 フランス政府は、この春の新型コロナウイルスによる全国ロックダウンを前にして、いまは最も脆弱な人の命を守るために見えざる敵と戦う「戦時」である、そのために経済は打撃を受けるが、それは「戦後復興」で挽回する、との方針を掲げていた。

 実際、経済情勢は、3月17日から5月11日のロックダウン期間を挟み、1~3月期のGDP(国内総生産)が5.9%、4~6月期は13.8%減少した。

 そしていよいよ9月3日、その「復興」計画が発表された。

 ただし、決して「戦争は終わった」ということではない。今年は最終的に9%程度のマイナス成長であろうといわれているが、これを2年後の2022年に、新型コロナ危機前の水準にもどすことを目標とするという。

事前の2段階施策

 3月以降、フランスでは感染対策と同時に経済対策も段階的に進められてきた。

 あらためて振り返ってみると、第1段階は「保護」。企業と給与労働者を守る緊急措置で、3月23日成立の第1次補正予算、4月15日の第2次補正予算で結実した。

 具体的には、国保証の融資や公租公課の納付猶予の他、一時帰休(雇用調整)や、零細企業個人事業主等への1500~6500ユーロ(約19万~82万円)の支援金と、社会保障費負担の免除が行われた。一時帰休は4月880万人、5月779万人、6月450万人が利用し、合計195億ユーロ(約2兆4500億円)が費やされた。フランスの民間給与労働者は約1900万人であるから、最盛期には46%が会社を休んだことになる。支援額は、法定最低賃金の者は100%、4.5倍までの者には84%国が賃金を肩代わりするというものであったので、対象者に絞ってみれば50%をはるかに超える割合になったに違いない。

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