岩瀬さんが委員として参加した「石油・天然ガス小委員会」で配布された資料より
 

 我が国は「総論賛成」を表明したものの「各論」はどうするのだろうか?

 12月12日(土)オンラインで開催された「国連気候サミット」を報ずる『フィナンシャル・タイムズ』(FT)記事を読んだ筆者の率直な感想がこれだ。

「2050年排出ネットゼロ」実現に向けて、「持たざる国」日本にできることは何か、何をしなければいけないのか?

 本欄『政府審議会で痛感した日本「エネルギーリテラシー」の驚くべき低さ』(2020年12月11日)で報告した12月8日開催の「石油・天然ガス小委員会」(石天小委)では、直近の大きな環境変化を踏まえて、これまでの取組を整理するとともに、

〈(1)エネルギーセキュリティの観点から見た石油・天然ガスの安定供給確保と、(2)我が国及び世界のカーボンニュートラル実現、に向けた課題整理と方向性〉

 について議論してほしいとのことだった(当日配布の『資料3』)。

 10月26日に菅義偉総理が「2050年にカーボンニュートラル(温室効果ガスの排出と吸収でネットゼロを意味する概念=CN)を目指すことを宣言」したことを踏まえて開催された初めての「石天小委」だったため、各位、総括的意見陳述をしただけで、具体的な議論は来年1月、2月に行うことになっている。

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