ありがたいことに、岩瀬昇さんが、私が企画し、今週を通して開催している「イスラエル・ウィーク@東大駒場リサーチキャンパス」のウェビナーを覗きにきてくださっており、しばしば専門的で本質的な質問も書き込んでくださる。

大勢の登壇者たちがせめぎ合う壇上で、このような深い質問に咄嗟に十分な時間をとって答えられないこともある。むしろ質問そのものが、すぐには結論づけられない、今まさに進んでいる何かの所在を明らかにしてくれている。

質問を他の参加者にすぐには見えないようにしているため、もったいないな、と思っていたら、岩瀬さんの欄で紹介してくださった。大変ありがたいことである。

またすぐに準備に戻らなければならないので走り書きだが、本日午後4時からは、丸1週間に及んだ「イスラエル・ウィーク@東大駒場リサーチキャンパス」の最後の催し、ギイ・ストロムザ・ヘブライ大/オクスフォード大名誉教授の特別講演である。

講演のテーマは「アブラハム一神教」の思想史である。

後期古代の、ユダヤ教の素地の上にキリスト教が生まれ育ち、イスラーム教が現れてくる時代についての研究は、実は今現在の国際政治を深く理解する時に、不可欠の知見を含んでいる。

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