大敗北の衝撃を受けた与党「共に民主党」は4月8日の記者会見で、金太年院内代表(マイクの前)ら幹部が謝罪する事態に (C)EPA=時事

 

 来年3月の大統領選挙の前哨戦といわれたソウル・釜山両市の市長選挙は、与党「共に民主党」の惨敗に終わった。

 ソウル市長選では、野党の呉世勲(オ・セフン)候補が279万8788票(得票率57.5%)を獲得、与党の朴映宣(パク・ヨンソン)候補の190万7336票(同39.2%)に89万票以上の差を付けて圧勝した。

 釜山市長選でも、野党の朴亨埈(パク・ヒョンジュン)候補が96万1576票(62・7%)を獲得、与党の金栄春(キム・ヨンチュン)候補の52万8135票(34・4%)に大差を付けた。

 わずか1年前の昨年4月の総選挙では、与党「共に民主党」が比例区の系列政党を含めて300議席中180議席を取る「歴史的圧勝」を収めたが、韓国の「民心」は今回は、圧倒的な票差で保守の野党を選択し、まったく反対の結果を示した。

 韓国の昨年4月時点での総有権者数は約4399万人。このうちソウルは847万人、釜山は296万人の計1143万人で、全有権者数の約26%である。韓国の過去の選挙では、光州・全羅道(有権者数約280万人)は進歩、大邱・慶尚北道(435万人)は保守が圧倒的に強く、この傾向は1年後の大統領選挙でもおそらく変わらないだろう。

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