4月25日には「薄れゆく『イラン対サウジの覇権競争』」と題して、「中東 危機の震源を読む」欄への久々の寄稿として、遅ればせながらのサウジの対イラン接近の表面化について記しておいた。ここでは対イラン圧力政策、イエメン内戦介入政策、イスラエルへの接近政策のいずれもが行き詰まり、それがムハンマド皇太子に託された政策課題であるだけに、転換が遅れてきた点を指摘しておいた。

4月27日夜には、アラビア語衛星放送アル=アラビーヤ(Al Arabiya)がムハンマド皇太子のインタビューを放映し、ムハンマド皇太子が主導する経済改革プラン「ヴィジョン2030」がもたらす輝かしい未来を語りつつ、締めくくりのところで、これまでとは打って変わって、イランへの極めて融和的な姿勢を示し、サウジの政策転換を印象付けた。

インタビューの英訳全文はアル=アラビーヤのウェブサイト及びサウジの英字紙アラブ・ニューズ(Arab News)に掲載されている。

"Full Transcript: Crown Prince Mohammed bin Salman interview with Saudi journalist Abdullah Al-Mudaifer," Arab News, April 28, 2021.

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