「タリバンとの戦い」第2幕 金融戦争で勝利を狙う米国とアフガン市民の犠牲
2021年9月24日
タリバンのアフガニスタン制圧で「敗北」した米国の対テロ戦争だが、唯一の残った米国のカードが、タリバンに対する金融制裁だ。
2001年9月の米同時多発テロ(9・11)でタリバンは米国から金融制裁を科された。以来、貿易・金融取引ができず、アフガンの在米資産は凍結され、人道援助も滞っている。このままでは早晩タリバンもアフガンも干上がる。
米国はタリバンに資産凍結解除の条件として、人権擁護を突き付けている。戦場での敗北を第2幕の金融戦争で挽回できるのだろうか。それともアフガンをさらなる暗闇に陥れるのか。
20年間の制裁効果を誇示
アフガン情勢ではまさに顔色なしのバイデン米政権外交チームだが、その要となるジェイク・サリバン国家安全保障問題担当大統領補佐官が、珍しく9月初旬に気を吐いた。テレビインタビューで、
「アフガン政府が国際金融システムにアクセスできるかどうかは米国次第だ。アクセスできなければ、彼らは国民に何も与えられない」
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