「タリバンとの戦い」第2幕 金融戦争で勝利を狙う米国とアフガン市民の犠牲

サリバン国家安全保障問題担当米大統領補佐官は、「20年も金融制裁をやっている」と胸を張り、金融戦争勝利の自信を見せたが (C)EPA=時事
タリバンのアフガニスタン制圧で「敗北」した米国の対テロ戦争だが、唯一の残った米国のカードが、タリバンに対する金融制裁だ。
2001年9月の米同時多発テロ(9・11)でタリバンは米国から金融制裁を科された。以来、貿易・金融取引ができず、アフガンの在米資産は凍結され、人道援助も滞っている。このままでは早晩タリバンもアフガンも干上がる。
米国はタリバンに資産凍結解除の条件として、人権擁護を突き付けている。戦場での敗北を第2幕の金融戦争で挽回できるのだろうか。それともアフガンをさらなる暗闇に陥れるのか。

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