中国が携わるアンティグア・バーブーダの発電プラント(筆者提供、以下同)

 

 台湾が外交関係を持つ国は2021年10月現在、世界全体で15カ国に上る。このうち9カ国がラテンアメリカ・カリブ(LAC)地域に属する。さらにそのうちの5カ国が、小島嶼開発途上国・低海抜国が集まるカリブ地域の地域機構「カリブ共同体(カリコム)」の加盟国だ。

 カリコムの独立加盟国14カ国のうち、セントクリストファー・ネービス(セントキッツ)、セントビンセントおよびグレナディーン諸島(セントビンセント)、セントルシア、ハイチ、ベリーズが台湾を支持し、残りの9カ国が中国を支持している(表1)。

 

 とはいえセントルシアは、台湾から中国に切り換えた後、再び台湾との関係を復活させるなど、一筋縄ではいかない。

 現中国支持国9カ国に目を向けても、当初は台湾を支持していたものの、後に中国に支持を切り替えた国が少なくない。

 ガイアナでは2021年2月、台湾がガイアナとの間で代表機関に相当する事務所を設置する合意をしていたところ、中国がガイアナに圧力をかけ合意を破棄させるという騒動が起きている。

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