中国・ラオスを結ぶ中老鉄路/shutterstock

 

 10月12日、雲南省の省都・昆明とラオスの首都・ヴィエンチャンを結ぶ「中老鉄路」の建設現場で、最後に残された500メートルの敷設工事が完了した。12月2日の開通に向けて最終段階に入ったと想定できる。

 全線の運行システムはソフト・ハード共に中国方式を採用していることから、ラオスは中国国内鉄道網の一環に組み込まれると考えられる。同時に、中国路線がついに東南アジア内陸部へ乗り入れを開始する。

 この動きに対応してタイ政府は10月17日、プラユット・チャンオチャ首相が同路線の順調な運行に強い関心を示していると同時に、タイ政府としてもコンテナーヤードの整備・建設、税関システムの充実などを含む受け入れ態勢を整え、タイを地域の物流のハブとする方向を打ち出した。

中国によるラオス・カンボジアの衛星国化

 中国側のメデイアは習近平政権による海外支援の実績を称えるかのように、中老鉄路が運行開始されることでヴィエンチャンと昆明の間は1日で結ばれ、ラオスは「変陸鎖国為陸聯国(閉ざされた内陸国から周辺と結ばれる内陸国へ)」と変貌を遂げると報じている。

記事全文を印刷するには、会員登録が必要になります。