会見では「聞く力」を強調した木原次期FG社長(1月17日)  ©︎時事

 みずほフィナンシャルグループ(FG)は1月17日、一連のシステム障害に関する業務改善計画とみずほグループ首脳人事について会見を行った。

   FGの坂井辰史社長(62)が辞任することを受け、次期社長に木原正裕執行役(56)が就任する。佐藤康博氏(69)が退任するFG会長には今井誠司副社長(59)が就くことも決まった。またFG傘下のみずほ銀行は藤原弘治頭取(60)が退任し、加藤勝彦副頭取(56)が昇格する。グループ新体制の背骨が固まったことになる。

 金融庁が経営責任の明確化などの業務改善計画の報告を求める行政処分を発出したのは昨年11月26日だった。

 実は、上記の内容が固まるまでに、みずほグループと金融庁の間では水面下で微妙な鞘当てがあった。当初、坂井FG社長は自身の後継に、今井氏を想定していたからだ。「今井さんは坂井社長の忠実な腹心で、坂井チルドレンの筆頭格」(みずほ関係者)。坂井氏としては、自身の敷いた路線を確実に踏襲させるためにも、腹心中の腹心を後継者にあてたかったに違いない。

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