
「経営責任の明確化」が単なる“トップのすげ替え”で終わりはしないか ⓒ時事
金融庁は悩み続けたにちがいない。システム障害を繰り返したみずほフィナンシャルグループ(FG)への行政処分である。結局、金融庁は11月26日、「経営責任の明確化」を迫り、坂井辰史・同社社長などを引責辞任に追い込んだが、そこには、金融庁の苦しい胸中が垣間見える。
年間8度という前例を見ないシステム障害の発生から透けて見えたのは、取締役会の機能不全ぶりだった。金融庁は極めて厳しいトーンをもって「日本の決済システムに対する信頼性を損ねたと考えられる」と行政処分の文中で断罪した。

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