「中国のテスラ」NIOはなぜ勝てるか

執筆者:村沢義久2022年2月23日
ニューヨーク証券取引所に上場し、取引開始の鐘を鳴らすNIOの李斌CEO(右端=2018年09月12日)  ©︎AFP=時事

   2030年時点でEV(バッテリー電気自動車)業界の頂点に立っているのはテスラであろう。しかし、現在のような独走状態を維持するのは難しいと考える。

   ライバルとして筆者が特に注目しているのが「中国のテスラ」とも呼ばれるNIO(上海蔚来汽車)だ。2014年11月に設立され、2018年9月12日にはニューヨーク証券取引所(NYSE)に上場している。2021年の販売台数は前年から倍増し、9万台を超えた。

   これまで販売してきたのは「ES8」「ES6」「EC6」の3車種(全てSUV)だったが、2022年3月には初のセダンである「ET7」の納車を開始。半年後の9月には一回り小型のセダン「ET5」を発売する予定で、製品のラインナップが大幅に充実する。

   NIOは2021年からグローバル展開を開始。昨年9月にノルウェーに進出し、今年中には、ドイツ、オランダ、スウェーデン、デンマークを含めたヨーロッパ5カ国に展開する予定だ。さらに、2025年までにはアメリカを含む世界25カ国で販売を開始すると発表している。

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