アマゾンにとってはインド市場参入の成否がかかっている (REUTERS/Brendan McDermid)

[ニューデリー発ロイター]米アマゾン・ドット・コムとインド小売り2位のフューチャー・グループが、1年以上にわたって法廷闘争を続けている。

 アマゾンとフューチャーは今月に入り、一度は法廷外での和解協議に応じることで合意した。しかし3月15日、両者は協議の失敗を最高裁に報告。

 その経緯は複雑だが、コロナ禍によって経営に打撃を受けたフューチャーの34億ドル(約4100億円)に上る資産売却計画が、大富豪ムケーシュ・アンバニ氏率いるインド最大のコングロマリット、リライアンス・インダストリーズに阻まれているという格好だ。

焦点はフューチャーへの出資をめぐる反競争的条項

 2019年、フューチャーは傘下企業にアマゾンからの2億ドルの出資を受け入れることで、ビジネスパートナー関係を結んでいる。アマゾンの主張では、この契約にはリライアンスを含む競合企業への資産売却を禁じる反競争的条項が含まれる。また、係争事案はシンガポール国際仲裁センターで解決されることになっている。

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