米ワシントンを訪問した、尹錫悦次期韓国大統領の政策協議代表団団長・朴振議員(中央)。代表団派遣は米国のみのはずだったが (C)EPA=時事

 3月9日の韓国大統領選挙で勝利した尹錫悦(ユン・ソギョル)次期大統領は、選挙期間中、

「大統領になれば就任後すぐに韓日関係改善に取り掛かる」

 と宣言した。その言葉を裏付けるかのように、尹次期大統領は、鄭鎮碩(チョン・ジンソク)国会副議長を団長とする政策協議代表団を、4月24日から28日まで日本へ派遣した。

 政策協議代表団は岸田文雄首相、林芳正外相、岸信夫防衛相、萩生田光一経済産業相、松野博一官房長官ら主要閣僚はもちろん、野党関係者、財界、学界、メディアなど各界の関係者と面会し、日韓関係改善へ向けた意見交換を積極的に行った。

 岸田首相は、

「両国関係の改善は待ったなしである」

 と語り、岸田政権と尹次期政権での関係改善に強い意欲を表明した。政策協議代表団の訪日は日韓関係改善の方向性、雰囲気をつくり出すことには成功したように見える。だが、日韓関係は改善されるのだろうか。政策協議代表団の訪日から見えた日韓関係の現状と今後について検証する。

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