テキサス州ラレドからメキシコ側へ送り返される移民希望者たち(C)REUTERS/Veronica G. Cardenas

[メキシコ・モントレー発(ロイター)] 米国への移民希望者3名がメキシコのヌエボ・ラレド市での待機中に誘拐された。被害者のひとりと国連・国際移住機関(IOM)が明らかにした。

 ドナルド・トランプ前政権が導入した「移民保護プロトコル(MPP)」と呼ばれるプログラムは、米国への移民希望者に審査結果が出るまでメキシコでの待機を求めるもので、「メキシコ待機政策」とも言われる。ジョー・バイデン政権は昨年1月の発足直後に撤回したが、裁判所命令によって12月に再開。その際、一部内容を修正し、移民の保護強化に当たった。

 それにもかかわらず、誘拐事件が起きた。MPPに基づく移民の輸送を支援しているIOMのメキシコ代表、ダナ・グレイバー=ラデック氏によれば、MPP修正後に誘拐事件が明るみになるのは初めてのことで、「このようなことを二度と起こさないため」に、現地及びメキシコの当局と連絡を取り合っているという。

 米国土安全保障省(DHS)の広報担当者も誘拐の事実を認めている。

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