財務省は“官邸人事”から旧に復した(財務省庁舎と中央合同庁舎第7号館) (C)健太 上田/stock.adobe.com

   この夏の霞が関の主要官庁のトップ人事が出そろった。

   財務省では、矢野康治事務次官(59歳/1985年大蔵省入省)が退任し、茶谷栄治氏(59/86年大蔵入省)が主計局長から昇格した。主計局長の後任には新川浩嗣官房長(59/87年大蔵入省)が就き、順当なトップ交代となった。官房長官の秘書官を長年務め、主税局畑だった矢野氏の事務次官起用は、省内で「秘書官を重用した安倍・菅政権の極端な人事政策の遺物」といわれていた。

   また、急激な円安が進む中で、海外通貨当局との調整などを担う神田真人財務官(57/87年大蔵入省)は留任。省内の要役である官房長には青木孝徳主税局審議官(55/89年大蔵入省)、総括審議官には奥達雄主計局次長(54/90年大蔵入省)、理財局長には斎藤通雄東海財務局長(59/87年大蔵入省)がそれぞれ起用され、住沢整主税局長(56/88年大蔵入省)と三村淳国際局長(55/89年大蔵入省)は留任。国税庁長官には阪田渉関税局長(57/88年大蔵入省)が昇格した。

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