矢野財務次官『文藝春秋』発言に感情論の「安倍一派」、それでバカにされた相手は誰なのか

IN-DEPTH【ニュースの深層】

2021年10月14日
タグ: 日本 安倍晋三
財政規律の議論にタブーがあってはならないはず ⓒ時事
総選挙を前に投げ込まれた「バラマキ合戦」論文に、「全国会議員がバカにされた」と怒り心頭の高市早苗自民党政調会長。しかし、アベノミクスで積み残された財政規律の問題を、国民は論点とせずにいられない。与野党には、訴える政策が本当に財源を確保できるのか、明らかにすべき責任がある。

「このままでは国家財政は破綻する」と題した矢野康治・財務省事務次官の論文が月刊誌『文藝春秋』に掲載され、各方面に波紋を広げている。激しく反応したのは、新しく自民党の政調会長になった高市早苗氏だ。

 10月10日のNHK「日曜討論」で、矢野氏が各党の政策論争を「バラマキ合戦」と指摘したことを問われ「大変失礼な言い方だ。基礎的な財政収支にこだわって、いま本当に困っている方を助けない、それから未来を担う子供たちに投資しない、これほどバカげた話はない」と述べた。高市氏は11日のBS日テレの番組でも「全国会議員がバカにされたような話」と重ねて批判した。総選挙を前に、党の政策責任者としての面目をつぶされたという怒りがみてとれる。

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カテゴリ: 政治 経済・ビジネス
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