ロシア・ウクライナ戦争の戦況も劣勢に転じつつある(C)EPA=時事

 

 2022年9月11日にロシアで統一地方選挙が実施され、共和国や州など連邦構成主体(日本の都道府県に相当)の首長や地方議員が選ばれることになる。特に、各地方のトップを決める首長選挙は、①ウラジーミル州、②タンボフ州、③ヤロスラヴリ州、④トムスク州、⑤キーロフ州、⑥サラトフ州、⑦マリ・エル共和国、⑧リャザン州、⑨カリーニングラード州、⑩ブリヤート共和国、⑪ノヴゴロド州、⑫カレリヤ共和国、⑬ウドムルト共和国、⑭スヴェルドロフスク州の計14の連邦構成主体で行われた。

 いずれも直接選挙で行われ、与党「統一ロシア」に所属する現職候補やプーチン大統領から知事代行に任命された候補者が全員当選した。中央選挙管理員会によると、計14名のうち8名が80%以上の得票率であった。

 本稿では、首長選挙が実施された上記14の地域の中でも、特にブリヤート共和国に焦点を当ててみたい。

戦死者が多い「ダゲスタン」「ブリヤート」「チェチェン」

 ロシアの軍事専門家であるパーヴェル・ルジン氏によると、戦死する兵士の多くがブリヤート共和国、チェチェン共和国、ダゲスタン共和国などに住む貧しい少数民族出身者だという。

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