9月15日、ウズベキスタン・サマルカンドで行われたプーチン大統領(左)と習近平国家主席(右)の会談は、共同声明が出ることなく終わった (C)AFP=時事

 ロシアのウクライナ侵攻前、ロシアの開戦準備に関する情報をタイムリーにリークしていたジョー・バイデン米政権。緊迫する情勢下で、機転を利かせたアブリル・ヘインズ国家情報長官(DNI)による機密解除のやり方が巧みだった。

 しかし、ウクライナの戦闘が今春、膠着状態に陥ると、情報のリークは「中休み」(『ニューヨーク・タイムズ』)となっていた。

 ところが、8月末から9月にかけて、再び米政府のリークが始まった。ロシアがイランからドローン、北朝鮮から砲弾やロケット弾などを調達し始めた、という驚くべき情報だ。

 ロシアはなぜ、イランや北朝鮮の装備を必要とするのか?

 戦闘が長期化の様相を呈し、ロシア、ウクライナ両軍とも今、軍備を再構築しなければならない時期にさしかかっている。ウクライナにはこの時期も、欧米から高性能の武器搬入が続いているようだ。しかしロシアは、頼みとする中国ではなく、イランと北朝鮮から軍備を調達するという。実は、中国がロシアに対する軍備や部品の輸出を渋っているため、ロシアは厳しい状況に追い込まれている、という状況なのだ。その裏では、欧米側は米連邦捜査局(FBI)も加わって、中国からの武器・部品の輸出ルートをストップさせようと、戦場からメーカーまで綿密に調査する秘密工作を進めていることが分かった。

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