コンゴ盆地では化石燃料の探査、木材の違法伐採、コバルトなどの豊富なレアメタルの採掘が大きな脅威となっている[コンゴ民主共和国のムバンダカ市近郊の森=2018年4月3日](C)Reuters

[ロンドン発(トムソン・ロイター財団)] 11月にエジプトのシャルム・エル・シェイクで開催された第7回気候変動枠組み条約締結国会議(COP27)では、世界のリーダーたちが昨年のCOP26で行われた森林保全の宣言に沿って、2030年までに森林破壊を食い止める努力を加速させるよう求めた。

 2030年までに森林破壊を食い止めるべく新しいグループが立ち上げられ、世界第2位の熱帯雨林であるコンゴ盆地の保全を支援するための英国からの拠出金9000万ポンド(約1億600万ドル)を含む新たな資金提供が約束された。

 環境団体「クライメート・フォーカス」が11月10日に発表した報告書によると、アマゾンなどの地域よりも手つかずの森林が多い中央アフリカのコンゴ盆地では、2021年に森林破壊が5%増加したことが分かった。

 クライメート・フォーカスのシニア・コンサルタントで、報告書の共同執筆者であるマリオン・フェラット氏は、コンゴ盆地の保護に関する新たな支援の約束は心強いものだが、「現場のコミュニティに届く資金提供が必要である」と述べた。フェラット氏は電話インタビューで、多くの約束は「非常にハイレベル」であり、しばしば具体的な目標やそれを追跡するメカニズムが欠けている」と述べた。 

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