2月18日に発射された北朝鮮のICBM「火星砲‐15」型[KCNA VIA KNS](C)AFP=時事
 

 2月18日にICBM(大陸間弾道ミサイル)「火星砲-15」型が発射され、日本のEEZ(排他的経済水域)内の日本海に落下した。ICBM級の弾道ミサイル発射もEEZ内の落下も、昨年11月18日に行われた「火星砲-17」型発射実験以来のことである。

 19日付『労働新聞』は、「大陸間弾道ミサイル発射訓練実施」との表題で、「訓練は事前計画なく、2月18日明け方に下された非常火力戦闘待機指示とこの日午前8時に下達された朝鮮労働党中央軍事委員会委員長命令書によって不意に組織された」と誇った。

 金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記自身も「実験」と「訓練」は明確に区別してきたが、今回は「抜き打ちの奇襲発射訓練」だったとされた。機動性に優れた固体燃料型ICBMの開発を進める一方で、既に開発済みの兵器については量産して「訓練」を繰り返す段階に入ったということだ。ICBM発射「実験」の際には金正恩氏が立ち合うのが恒例であったが、今回は「命令書」に「親筆尊名サイン」をしたことが報じられたのみだ。同氏不在でのミサイル発射が1面トップで大きく報じられたのはきわめて異例である。

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