Weekly北朝鮮『労働新聞』 (1)

ICBM発射は「実験」ならぬ「訓練」(2022年2月19日~25日)

執筆者:礒﨑敦仁 2023年2月27日
タグ: 北朝鮮 金正恩
エリア: アジア
2月18日に発射された北朝鮮のICBM「火星砲‐15」型[KCNA VIA KNS](C)AFP=時事
日本のEEZ内に“着弾”したICBMをどう報じたか――礒﨑敦仁慶應義塾大学教授が『労働新聞』注目記事を毎週解読。
 

 2月18日にICBM(大陸間弾道ミサイル)「火星砲-15」型が発射され、日本のEEZ(排他的経済水域)内の日本海に落下した。ICBM級の弾道ミサイル発射もEEZ内の落下も、昨年11月18日に行われた「火星砲-17」型発射実験以来のことである。

 19日付『労働新聞』は、「大陸間弾道ミサイル発射訓練実施」との表題で、「訓練は事前計画なく、2月18日明け方に下された非常火力戦闘待機指示とこの日午前8時に下達された朝鮮労働党中央軍事委員会委員長命令書によって不意に組織された」と誇った。

カテゴリ: 政治 社会
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執筆者プロフィール
礒﨑敦仁(いそざきあつひと) 慶應義塾大学教授。専門は北朝鮮政治。1975年生まれ。慶應義塾大学商学部中退。韓国・ソウル大学大学院博士課程に留学。在中国日本国大使館専門調査員、外務省第三国際情報官室専門分析員、警察大学校専門講師、米国・ジョージワシントン大学客員研究員、ウッドロー・ウィルソンセンター客員研究員など歴任。著書に『北朝鮮と観光』(毎日新聞出版)、共著に『最新版北朝鮮入門』(東洋経済新報社)など。
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