ジョー・バイデン大統領は5月25日、米軍制服組トップの統合参謀本部議長マーク・ミリー陸軍大将の後任に、空軍参謀総長チャールズ・Q・ブラウン大将(CQの愛称)を正式指名した。議会上院の承認を得て本年10月までには就任する予定だ。黒人が統参議長に就任するのは、湾岸戦争で名を馳せたコリン・パウエル陸軍大将以来の二人目となり、ロイド・オースティン国防長官(元陸軍大将)との黒人ツートップは米国史上初となる。
二期目の大統領選に立候補したバイデン大統領にとって極めて重要な人事であるだけでなく、ロシアのウクライナ侵攻と中国の軍事拡大という厳しい情勢を踏まえれば、日本を含む世界にとっても大きな意味を持つ。統参議長は米国大統領の国防政策・戦略を軍事面から補佐するとともに、世界に展開する米軍の態勢や将来の戦力構築のあり方を主導する責務を有するからである。
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