共同住宅の屋上に設えたバスケットコートで遊ぶ子供たち[2023年5月17日、フィリピン・マニラ](C)REUTERS/Eloisa Lopez

[マニラ発/ロイター]たいがいの教会の近くにはバスケのコートが見つかる。そして、1億1200万という人口の大半をカトリック教徒が占めるフィリピンでは、墓地の敷地内から下水道のそばに至るまで、こうした教会はあちこちにある。そんなフィリピンがインドネシア及び日本とともに、9月10日まで催されるFIBAワールドカップの共催国となったのだ。

「大会がこの国で開催されるので興奮しています。NBA(全米バスケットボール協会)の選手もたくさん観られので楽しみです」。会場となるモール・オブ・アジア・アリーナの近くで、大学生のジェイムズ・フロイラン・アルメダさんは語った。

 32カ国が参加するこの大会をフィリピンが制するのは無理にしても、いくつかの試合では勝ちを拾える、とアルメダさんは付け加えた。FIBAの世界ランキングではフィリピンの男子が40位、女子は42位。ちなみに1位は男子がスペイン、女子はアメリカだ。

 バスケットボールがフィリピンに伝わったのは、アメリカの植民地だった1910年代。アメリカ人教師が公立学校教育にバスケットを導入したもので、当初は女子だけが対象だった。

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