
国民連合の若き党首ジョルダン・バルデラは、2027年次期大統領選でルペンの候補者としての地位を脅かすようになった[欧州議会選の他党筆頭候補者とテレビ討論会に臨むバルデラ(左)=2024年5月27日、フランス・パリ](C)AFP=時事
国民連合の世代間対立で「ルペン批判」が強まる可能性も
――国民連合内部では、バルデラが人気でルペンを上回っているとも聞きます。
ルペンは党を、この極めて若い人物に委ねました。党内の世代交代を狙ってのことです。ただ、この試みは党内の世代間対立を引き起こしました。人気を高めたバルデラは、2027年次期大統領選でルペンの候補者としての地位を脅かすようになったのです。
ルペンは「私が大統領になったら、首相はバルデラだ」と言明することで、この危機を乗り切ろうとしました。ただ、大統領選が近づくにつれてバルデラ人気がさらに高まると、党内でルペンに対する批判が強まる可能性もあります。何せ、彼女はすでに大統領選で3回落選しているのですから。
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