
当選10回の大ベテラン・浜田靖一元防衛相は、国防族の中堅若手を集めて水面下で新たな議連を発足させた[国対委員長として自民党役員会に臨む浜田氏=2024年5月13日](C)時事
自民党の国防族議員の間では、中長期的に防衛・安全保障政策を担える中堅議員が少ないことが悩みの種となっている。昨年秋から次期戦闘機の輸出を巡って公明党との間で亀裂が生じた際も、声高に強硬論を叫ぶばかりで建設的な動きができた議員は見当たらない。この「静かな有事」に、あるベテランが密かに議員連盟を立ち上げて実務のできる中堅層の育成に着手した。明日の防衛相を担える自民党の人材とはどのような人物か。
こだわりが強く声が大きいベテラン勢
「自民党の国防部会と言えば、“ひな壇”に座るベテラン勢が熱くなりがちで話もマニアックで長く、若手議員から敬遠されている印象がある」
国防族議員が活躍する舞台となる自民党の安全保障調査会・国防部会について、ある党関係者はこう声を潜める。“ひな壇”とは、会合の司会を務める国防部会長や安保調査会長らとともに、参加者と向かい合うように前の席に座る顧問たちのことだ。
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