ドゴールの精神を汲む「レピュブリカン」と対独協力者も多数かかわった右翼運動を源流に持つ「国民連合」は、本来は犬猿の仲だった[「国民連合」の記者会見に登場したルペン氏(右)と「レピュブリカン」党首のシオティ氏=2024年6月24日、フランス・パリ](C)AFP=時事

 

「レコンケート」は、人種差別や女性蔑視を含む過激な言説で知られた『フィガロ』の記者エリック・ゼムール(65)が、2022年大統領選立候補を視野に入れてその前年に結成した。党名は、キリスト教徒がイスラム教徒からイベリア半島を奪還した国土回復運動「レコンキスタ」(フランス語はレコンケート)に由来する。マリーヌ・ルペン率いる右翼「国民連合」が近年、政権獲得を視野に穏健な経済社会政策を採用するようになり、カトリック強硬派や白人至上主義など元々のコアな支持層が宙に浮いたところを狙った試みだった。当初は大いに話題を呼び、「国民連合」に匹敵する支持を集めたものの、人気は長続きせず、大統領選でゼムールは7.07%にとどまった。

記事全文を印刷するには、会員登録が必要になります。