
AfD所属のマクシミリアン・クラー欧州議会議員はSNS上で個人的なテーマを語り、非常に単純化されたメッセージを若者に伝えている[クラー氏ののTikTokアカウント(@maximilian_krah)より]
6月6日から9日にかけて、EU(欧州連合)加盟国で行われた欧州議会選挙。フランス、ドイツ、オーストリアで極右政党への支持が急増したことで、欧州に衝撃が走った。さらに、今回の欧州選挙からドイツでは投票年齢が18歳以上から16歳以上へと引き下げられ、その影響力が注目されていたが、ドイツでは極右政党AfDが若者からも強く支持されていた。
右派政党の躍進を支えた若者
6月9日の欧州議会選挙の結果、ドイツでは極右政党「ドイツのための選択(AfD)」が躍進し、15.9%の票を集め、第2党となった。AfDは2019年の前回選挙より全年齢層で4.9ポイント支持を伸ばしたが、中でも11ポイント増と最も多い増加を示したのは24歳以下の若年層だった。
16〜24歳の若者の間で第一党となったのは中道右派の「キリスト教民主・社会同盟(CDU/CSU)」、僅差でそれに次ぐのがAfDだ。一方、前回の2019年の選挙には、環境ムーブメントの高まりから、若者から得票率34%と圧倒的な支持を集めていた環境政党「緑の党」は23ポイントもの支持を失った。
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