中東はイスラエルとイラン双方の計算の板挟みになっている[レバノン政府関係者との会談を行うためベイルートを訪問したイランのアッバス・アラグチ外相(中央)=2024年10月4日、レバノン・ベイルート](C)EPA=時事
今週もお疲れ様でした。ハマスによるイスラエルへの越境攻撃から間もなく1年が経過します。イスラエル軍のレバノン侵攻が拡大する中、中東全域への戦火拡大が改めて懸念されています。
ハマスからヒズボラへと攻撃対象を移したイスラエルに確たる戦略は存在するのか、これは見極めにくいところです。ただ、イスラエル・ハマス戦争(という呼び方は、もう再考すべきなのですが)は確実に複雑性を増しています。ヒズボラやハマスなどいわゆる「抵抗の枢軸」の弱体化は、イランにとっての対イスラエル抑止力が損なわれることを意味するでしょう。この力学の変化の先には何があるのか。たとえばイランの核開発能力をどう見るべきか。ここへ来て、こうした射程の長い問題意識に基づく分析が海外メディアに表れるようになっています。
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