BRICSの目指す「脱ドル化」とは、基本的には国際金融システムにおける決済通貨の「多元化」を意味する[G20首脳会議の第2セッションに出席した新開発銀行(NDB=旧BRICS銀行)のディルマ・ルセフ総裁=2024年11月18日、ブラジル・リオデジャネイロ](C)AFP=時事

アフリカ大陸の5つの「準地域」を網羅

 今回新たにBRICSのパートナー国となった13カ国のうち、トルコは、ユーラシア中央部のロシアと中東を結ぶ地域大国のパートナー加盟国として、注目に値する。旧ソ連圏からもベラルーシ、カザフスタン、ウズベキスタンがパートナー国となった。BRICSを通じてロシアが立場の強化を図ろうとしている動きがさらに明確になった。
 アフリカからは、カザンに代表を送っていなかったナイジェリア、ウガンダ、そしてアルジェリアがパートナー国となった。アフリカでは、北部・東部・中部(大湖地域)・南部・西部という「準地域」の考え方が強く、大陸全体を扱うアフリカ連合(AU)も、5つの準地域機構と密接な結びつきをもって運営されている。南部アフリカの南アフリカ、昨年加入した東部のエチオピアに加えて、西部のナイジェリア、中部(大湖地域)のウガンダが加盟する手続きに入ったことによって、BRICSはおおむね5つの準地域から加盟国を迎え入れる仕組みが整うことになった。

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