
“目付け役”の出番が増えている[中期経営計画を説明する東芝の池谷光司副社長=2024年5月16日](C)時事
巨額のM&A(合併・買収)の失敗に経営トップの不作為が重なり、ゼネラル・エレクトリック(GE)が業績悪化の長いトンネルに入ったのが10年前。いわゆる「GEクライシス」の始まりは、同社“中興の祖”ジャック・ウェルチ(1935〜2020年)肝煎りの金融子会社GEキャピタルを巡る不動産評価損などを計上した2015年1〜3月期に遡る。同期の最終損益は136億ドル(約2兆円)の赤字に転落した。
振り返れば、19世紀末の創業期からGEと同業の師弟関係にあった東芝に対し、粉飾決算の内部告発を受けた証券取引等監視委員会が検査を開始したのが2015年2月。ほぼ同じ時期に「創業以来最大の危機」に見舞われた両社だが、10年後の現状を見れば、大きな落差がある。 ※本記事末尾に両社の「経営危機」発覚以降の経緯を年表にまとめました
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